本紙事業所アンケート AED実際に使えるか不安の声 (2014/11/15)
使用時の不安や活用策への主な意見
使用時の不安や活用策への主な意見
AEDの設置を受け、大興が初めて開催した講習会。地域住民も交えて使用方法などを学んだ=1日
AEDの設置を受け、大興が初めて開催した講習会。地域住民も交えて使用方法などを学んだ=1日
 「混乱した状況で果たして使えるのか」「使う側の人間が育たないと」―。デーリー東北新聞社が実施した自動体外式除細動器(AED)に関する事業所アンケートでは、いざという時に実際に使えるかどうかについて不安の声が多く寄せられた。こうした問題を解決するには、使い方を学ぶ救命講習を定期的に受けるなどし、とっさの事態に備えておく必要がある。AEDを最近導入し、地域住民も交えて講習会を開いた八戸市西白山台の運送会社「大興」(岡田大社長)の取り組みを取材し、ヒントを探った。(岩舘貴俊)

 大興は約3年前に本社を現在地に移転。住宅街である一方、近くにAEDを置く事業所や公共施設がなかったため、地域貢献の一環として、今月迎えた同社の設立20周年を機に設置した。
 「従業員はもちろん、近隣の住民にも活用してもらいたい」との考えから、同社は今月1日、本社会議室に従業員と住民を集めて講習会を初開催。メーカー担当者から説明を受けた後、約20人の参加者は数人ずつのグループを組み、講習用のマネキンでAEDの使い方や心肺蘇生法を学んだ。
 終了後、住民からは「事前に訓練しておかないと使えないと感じた」「また講習に参加したい」などの意見が寄せられたという。
 「AEDがあるだけでは意味がない。少しずつでもみんなが使えるようにしていきたい」と西山貴裕企画部長(45)。自身も講習に参加し、「使い方を音声で案内してくれるが、知識や経験がなければうまく活用できないと思った」と振り返る。
 同社は今後、導入の周知に努めるとともに、消防などの協力を得て、住民を巻き込んだ講習会を継続的に開催する考えだ。
 突然心停止の現場に居合わせた場合に備え、どのようなことを心掛けておけばいいのか。
 八戸市立市民病院救命救急センターの今明秀所長は「AEDで実際に多くの命が救われている。いざとなればきっとできるので、勇気を出して使って。講習にも積極的に参加してほしい」と呼び掛ける。
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