AED周知と共有が活用の鍵 救命率向上へ/八戸・石上建設 (2015/02/03)
会社前にAEDの設置を知らせる表示を掲げる石上建設。AEDの周知と共有を図る取り組みにつながる=八戸市類家
会社前にAEDの設置を知らせる表示を掲げる石上建設。AEDの周知と共有を図る取り組みにつながる=八戸市類家
 心肺停止を起こして倒れた人の命を救うため、各地で導入が進んでいる自動体外式除細動器(AED)。どこにあるのかを日頃から多くの市民に知らせ、緊急時にはすぐに活用できるように備えておくことで、救命率のさらなるアップが期待できる。そのためには、施設の入り口など分かりやすい場所に設置を知らせる表示を掲げ、AEDの周知と共有を図る取り組みが必要そうだ。

 八戸市類家の石上建設は、2007年にAEDを導入した。会社の入り口には表示を掲げ、AEDがあることを会社外の人にも広く知らせている。
 周辺には住宅や商業施設が立ち並び、交通量も多い。一帯は住民の散歩コースにもなっている。岩淵仁代表は「人通りの多い場所なので、企業の使命として置こうと考えた」と設置の経緯を語る。
 実際に使用した例はないが、「家庭の救急箱と同じように、各企業が『ここにある』と分かる場所にいつも置いておくことが大事」と岩淵代表。「一台を多くの人と共有しておけば、命を救える可能性も高まる」と力を込める。
 1月下旬にAEDを設置したばかりの同市十三日町の飲食店「おはな」も、店舗入り口のドアに早速、表示を掲げた。竹中亨考(ゆきたか)社長には「従業員や来店客のみならず、AEDで助かる可能性のある命はできるだけ多く救いたい」との思いがある。店のAEDは市民と共有する考えで、「店に設置していることをより多くの市民に知ってもらい、いざという時に活用できるようにしたい」と話す。
 導入が進むAEDを有効活用するポイントは何か。AEDに関する調査や研究を行う市立市民病院救命救急センターの吉村有矢医師は「とっさの事態が訪れた時、一人でも多くの市民が一番近い設置場所をすぐに思いつくようにしておくべきだ」と周知の重要性を訴えた上で、「共有できるAEDを置く企業や公共施設などは、見やすい場所に表示を掲げてほしい」と呼び掛ける。  (岩舘貴俊)
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