普及に公的支援必要 (2015/03/26)
行政の公的支援の必要性を訴える今明秀所長=八戸市立市民病院
行政の公的支援の必要性を訴える今明秀所長=八戸市立市民病院
 心臓が止まって突然倒れた人を蘇生させるために効果を発揮するとされる自動体外式除細動器(AED)。各地で導入が進む一方、設置には高額な費用が掛かり、維持管理も設置者側に委ねられているのが現状だ。AEDをさらに普及させ、より活用しやすい環境を整えるにはどうすべきなのか。八戸市立市民病院救命救急センターの今明秀所長は、行政の公的支援の必要性を訴える。(岩舘貴俊、渡部優)
 
 市内のAEDの配置状況について、今所長は「元気だったのに突然倒れてしまった人の社会復帰まで目指すのであれば、人の多く集まる場所にさらにAEDを導入すべきだ」と主張。
 その上で、一定規模以上の会社や不特定多数の市民が出入りする商業施設などの民間事業所に対し、行政がAEDの初期設置費用を補助することで、効果的な配置が進む―とした。
 デーリー東北新聞社が昨年9〜10月に実施した事業所アンケートでは、AED本体の費用に加え、「維持費が高いので設置できない」など維持管理に対する不安も多く寄せられた。
 特に、一度使用したら買い替える必要のあるパッドは、設置する事業所がAEDを貸し出して人の命が救われた場合でも、原則としてその事業所がパッドの費用負担を迫られるのが現状だ。
 この点に関し、今所長は「パッドは全額補助が理想的だが、行政側もいきなりの対応は難しいかもしれない。一部補助からスタートし、補助する額は使用実績を見ながら判断すればいいだろう」と説明。
 一例として、「ある事業所でAEDが使用され、その事業所からパッドの買い替えの注文が入った時点で、メーカーから市に補助を請求する方法がスムーズではないか」と提案する。
Copyright (C) Since 2001 THE DAILY TOHOKU SHIMBUN,Inc.ALLrights reserved.