「戦争と平和」
八戸工大二高3年 田村 優衣(ゆい)(18)=八戸市

書くことに自信
 最優秀賞の知らせには驚いたが、とてもうれしくて、両親に一番に伝えた。戦争によって家族を失った遺族の談話をニュースで見て、悲しみや戦争の悲惨さを感じ、題材にしようと思った。受賞したことで書くことに自信がついたので、また機会があれば応募したい。

 毎年7、8月には戦争について特集されたテレビ番組をよく目にする。戦争を経験された方や戦争によって大切な家族を失った方の談話を目にすると、どれだけ悲惨なことであったのか分かる▼集団的自衛権の行使を容認する閣議決定が昨年なされた。そして「戦後70年」の節目である今年、安保法案の議論の中で憲法9条の意味合いが大きく揺らいでいる。先人達が日本が二度と戦争をしないようにと平和主義を規定し、守られてきた原則が変えられるのではないかと感じる▼非常に遺憾である。戦争で亡くなってしまった方々の思い、平和を祈ってきた方々の願いがすべて踏みにじられたように思える。アメリカのために強制的に決めるのではなく、もっと国民の声に耳を傾け理解を得た上で公平に決めていくべきである▼これからの世代を担っていく若人にどのような影響がでるのか、日本は平和な国としてこれからも存在し続けることができるのか不安である▼6月に北海道の札幌市で、若者達が「戦争をしたくなくてふるえる」を掲げてデモを行った。SNSを通して約700人が集まり、戦争反対の声を上げて、大きな注目が集まった。戦争法案≠竦ュ府に言いたい事がある人達がもっと行動に出ればきっと大きな成果が出るはずである▼このように政治について、平和について、戦争について積極的に考えて行動することが大切である。「平和の国、日本」が「戦争国、日本」に変わらないよう、国民一人一人が考えていくべきだ。二度と戦争をしないよう、平和を維持していこう。
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