クロマヅだぢ

「クロマヅだぢ」とは?

 南部地方の太平洋沿岸、工業地帯の北にある小さなハマが舞台。集落では昔から漁業をなりわいにする住民が多かったが、5年半前の震災で漁船は全部津波で流された。そんな中、70歳過ぎの辰三郎だけが船を買って再び漁に出ていたが、跡を継ぐ者がおらず焦っていた。そこへ横浜からモトクロスバイクでやって来た「刈谷」というバツイチ男が、近くのカフェ「海猫ヴィレッヂ」に現れて…。

 八戸市出身の作家木村友祐さんによる、本紙創刊70周年の書き下ろし短編小説「訛った神様」のシリーズ第2弾。2015年11月25日から毎週水曜日に5回にわたり本紙に掲載された。全編南部弁で書かれている。
 木村さんが09年に第33回すばる文学賞を受賞した『海猫ツリーハウス』の番外編として執筆。シリーズ第1弾の「空飛ぶ鉄犬」は、15年2月から3月にかけて連載した。

作者紹介

木村友祐(きむら ゆうすけ)
 1970年八戸市生まれ。作家。青森県立八戸北高、日大芸術学部文芸学科卒。東京都在住。
2009年
『海猫ツリーハウス』(集英社)で第33回すばる文学賞受賞
2012年
「イサの氾濫」で第25回三島由紀夫賞候補
2014年
『聖地Cs』(新潮社)で第36回野間文芸新人賞候補。同年4月から本紙文化面でエッセー「ある惑い虫の記」を連載中。