久保田政子展 永遠に翔る馬たち

久保田政子展ギャラリートーク「名馬を描く」 顕彰馬のエピソード紹介 (2015/10/25)

 八戸市出身の画家久保田政子さんの個展「永遠に翔る馬たち」(デーリー東北新聞社主催)に関連したギャラリートークの第2弾「名馬を描く」が24日、同市のデーリー東北ホールで開かれた。久保田さんが作家の島田明宏さんとの対談形式で、馬の絵にまつわるエピソードや、画家としてのこだわりを語った。
 会場では、JRA競馬博物館(東京)が所蔵する久保田さんが描いた顕彰馬絵画のうち3作品を、同館以外で初めて展示している。
 久保田さんは初めて描いた顕彰馬の「トウショウボーイ」について、「スケッチしている15分の間、こちらを向いて同じ姿勢で立っていた。利口で、けなげな馬だと思った」と印象を振り返った。
 顕彰馬「ウオッカ」については、島田さんが「八戸出身の騎手・前田長吉氏が戦時中、史上最年少で日本ダービーを制した時に騎乗した牝馬がクリフジ。その後、64年ぶりに牝馬として同じレースを勝ったのがウオッカだ」と説明。「この馬をパドックで一緒に見た時、久保田さんは優美な歩き姿に思わず声を上げていた」と当時を振り返った。
 馬の絵の制作過程について、久保田さんは「緊張など、感情が表れやすい耳から描く。最後は目に光を入れて完成させ、馬に『ありがとう。元気でな』と声を掛ける」と説明。これまで描いた馬は1万頭以上に上るが、「この馬のために私は描き続けてきた、と思えるような馬にまだ出合えていない。今も描いていて飽きない」と笑顔を見せた。
 この日は島田さんが「北奥羽が生んだ名騎手たち」と題した講演も行い、盛況だった。個展は26日まで。


あの名馬がいま、甦る−

 馬を描く画家として知られる八戸市出身の久保田政子さんは、競馬の殿堂と呼ばれるJRA競馬博物館(東京)のメモリアルホールに、7頭の顕彰馬絵画を描いています。このうち、一世を風靡したトウショウボーイ、メジロマックイーン、ウォッカの3作品を同館以外で初めて公開します。
 また、南部町の廃校をアトリエに制作に取り組んだ130号の大作を、高さ13メートルのホールの吹き抜け空間を生かして立体的に展示。本紙連載中の自伝「政子を生きて」のパネル展に加え、北奥羽が生んだ前田長吉や蛯名武五郎ら名騎手も紹介します。
 めったに見ることができない作品の数々を、この機会にぜひご鑑賞ください。


久保田政子さん プロフィル
1957年、女流画家協会に初出品し初入選。86年に八戸市美術館収蔵。青森県内外で多数個展を開催。2006年青森県文化賞受賞、14年紺綬褒章受賞。青森県南の各神社に大絵馬を奉納したほか、05年以降は等身大の馬を描くため、南部町の旧麦沢小学校の体育館をアトリエに、130号の大作に取り組んだ。これまでに描いた馬は1万頭を超える。女子美術大学卒。八戸市出身。

開催日時

平成27年10月14日(水)〜26日(月)
午前10時〜午後6時(最終日は午後4時まで)

場所

デーリー東北ホール(八戸市城下1−3−12 デーリー東北新聞社本社1階)

観覧料

500円(高校生以下無料)

イベントガイド

14日(水)

●午前11時半/午後2時  開幕記念ミニコンサート
ゲスト/湊  陽奈さん
 2014年、東宝ミュージカル「シアター・アクト〜天使にラブソングを〜」日本初演のオーディションに合格。国内オリジナル作品にも多数出演。幅広い歌声を生かし、シンガーとしても活躍。昭和音大学卒。八戸市出身。

17日(土)

●午前11時半/午後2時  ギャラリートーク「政子を生きて」
ゲスト/美馬 宏衣さん
 徳島市で幼稚園から小中高校まで一貫教育を行う学校法人生光学園学園長。久保田さんとは50年以上のお付き合い。日本ペンクラブ会員。駒澤大学大学院卒。徳島市出身。
ゲスト/杉山 陸子さん
 企業集団ぷりずむ代表。「あおもり草子」「ゆきのまち通信」発行人。1990年、「ゆきのまち幻想文学賞」創設。女子美術大学短期大学部卒。中国生まれ、青森市育ち。

24日(土)

●午前11時半  ギャラリートーク「名馬を描く」
●午後 2時   ミニ講演「北奥羽が生んだ名騎手たち」
ゲスト・講師/島田 明宏さん
 作家・ライター。主な著書に「『武豊』の瞬間」「ウオッカ物語」など。「消えた天才騎手 最年少ダービージョッキー・前田長吉の奇跡」で2011年度JRA賞馬事文化賞受賞。札幌市出身。

お問い合わせ

デーリー東北新聞社 コミュニティ事業局 企画事業部
TEL 0178(44)5111(受付時間:平日10時〜17時)