“新幹線効果”初参加多く 潮騒路「文句なし」(2016/05/09)

“新幹線効果”初参加多く 潮騒路「文句なし」(2016/05/09)

 過去最多のランナーが快走した第35回八戸うみねこマラソン。今年3月の北海道新幹線開業をきっかけに、より青森県八戸市と“近くなった”北海道函館市から初参加したランナーも目立った。太平洋を望む潮騒路を駆け抜けたランナーたちは、「景色が最高」と一様に満ち足りた表情を浮かべた。
 マラソンが20年来の趣味という林敏雄さん(59)は、開業を機に観光も兼ねての初来八だ。7日、妻の潤子さん(62)と共に、北海道新幹線に初めて乗った。
 「1時間半はあっという間。少し居眠りしたら着いていた」。時間の余裕があり、コースの下見だけでなく、史跡根城の広場など市内の名所も満喫できた。
 大会本番では、ハーフを力走した敏雄さんを、潤子さんがゴールで出迎えた。「お疲れさま」とねぎらう妻に、笑顔で応えた敏雄さん。「アップダウンが多く風も強かったが、景色は文句なし。また来たいね」とすがすがしい表情で語った。
 会社員の坂本淳さん(42)は、吉田産業(八戸市)の函館支店に勤務して16年目。サッカーをするための体力づくりにランニングを始めた。14年の函館ハーフマラソンに参加して以来、「完走の達成感」のとりこになった。
 うみねこマラソンに初めて申し込んだのは、新幹線開業にちなんだ「2016青函圏マラソンラリー」への応募もきっかけという。
 レースでは、ハーフで目標タイムの2時間を切ったが、想定外の強風に見舞われ「こんなに強い風の中で走ったことはない。後半は景色を楽しむ余裕がなかった」と苦笑い。一方で「また挑んでタイムを縮めたい」と、早くも来年の参加に意欲を見せた。
 函館商工会議所青年部の齋藤利仁会長(50)は、今年からフルマラソンになる「函館マラソン」をPRするユニホームを着て、ハーフにエントリー。週5回、12・5キロの練習をこなすだけあって、この日は1時間35分台の快走を見せた。
 「走っている途中に声を掛けていただいた」と、ユニホームからランナー同士の交流も生まれたという。
 移動時間を縮め、人々の心の距離も近づけた“新幹線効果”を感じ、「このマラソンをきっかけに、青森県民と北海道民の絆がもっと深まれば」と交流拡大への期待に胸を膨らませた。

【写真説明】
妻の潤子さん(右)とハイタッチして完走を喜ぶ林敏雄さん。北海道新幹線が開業し函館市から初参加したランナーも目立った=8日、八戸市の八戸水産公社前