ふるさと幸福論:(16)求められる遊び場づくり(2016/01/05)
デーリー東北

ふるさと幸福論 〜北奥羽の未来像〜
第4部 子育て見詰めて

(16)求められる遊び場づくり(2016/01/05)

いわて子どもの森の施設内で遊ぶ家族連れ。遠方からも多くの子育て世代が訪れる=2015年12月下旬、一戸町奥中山
 年末も押し迫った2015年12月下旬のある休日。ブナ林に囲まれた一戸町の岩手県立児童館「いわて子どもの森」には、県内外から大勢の家族連れが訪れ、元気に遊び回る子どもたちの歓声が絶えなかった。
 広大な敷地にはツリーハウスや水遊び場、キャンプ場などを備える。入館無料の屋内施設には、滑り台付きの大型遊具やシアター、工作室や職業体験コーナーなどがあり、子どもたちが思い思いに利用できる。
 利用する上での合言葉は「自分の判断で自由に遊ぼう」。事故も自分たちの責任で、大人に対しては「むやみにせかさない」「服を汚しても怒らない」などの約束事を掲げる。
 「子どもが受け身でなく主体的に取り組むことで、感動や楽しさを実感できる」と平野勝正館長。「これからは国を支える子どもがさらに少なくなる時代。岩手のみならず、全ての子どもが伸び伸びと、おおらかに育つ場所にしたい」と力を込める。
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 施設の近年の入館者数は年間20万〜23万人で推移。週末には600〜700人が訪れるなど、子育て世代から人気を集めている。
 その秘訣(ひけつ)はどこにあるのか。施設周辺で本格的な雪となったこの日、盛岡市から訪れた夫(27)と妻(21)の夫婦は「冬の遊び場は特に困るので、こういう施設があると助かる」。1歳9カ月になる子どもが楽しむ様子を見守りながら、寒い冬でも気軽に遊ばせられる場所の大切さを強調した。
 二戸市から来た銀行員の女性(30)は、6歳と4歳の2児を連れて来館。「無料なのがありがたく、何度か利用している。遊園地やショッピングセンターの子どもコーナーにも行くが、お金が掛かるので…」と率直に思いを語った。
 さまざまな面で金銭的な負担の大きい子育て世代にとって、施設が無料で利用できる点も大きなポイントのようだった。
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 11年2月、八戸市の「はっち」4階にオープンした子育て支援施設「こどもはっち」。いわて子どもの森と同様、親子連れが楽しみながら交流できる場所としてにぎわい、近隣市町村や他県からの利用者も多い。
 県産木材をふんだんに使った施設で、子どもの好奇心を刺激する仕掛けやおもちゃ、絵本などをそろえる。子育て支援機能に加え、子育てに関わる個人や団体の交流拠点としての役割も担っているのが特徴だ。
 市の委託を受けて施設を運営するNPO法人「はちのへ未来ネット」の平間恵美代表は、「あるようで実は少ない」という子育て世代の居場所づくりに力を注ぐ。
 施設でただ遊ばせるだけでなく、パパやママからの「こういうことをやりたい」といった提案をできる限り吸い上げ、実現していくことで、少しずつ居場所を広げたいと考えている。
 「共働きの時代になり、子育て世代の暮らしは以前に増して大変になった」と平間さん。「だからこそ、社会全体の理解と協力が必要。家族も地域も行政も、それぞれができることをして、彼らを支える環境を整えるべきだ」と訴える。
 (第4部終わり)

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