ふるさと幸福論:(20)描く未来 しっかり捉え(2016/02/09)
デーリー東北

ふるさと幸福論 〜北奥羽の未来像〜
第5部 若者リアル@学び

(20)描く未来 しっかり捉え(2016/02/09)

東京でアニメの背景美術を学ぶ志村美幸さん。好きなことを極めて仕事にするため、2年前に上京した=1月中旬、都内
 好きなもの、やりたいことを求めて、地方の若者は都会へ出る。おいらせ町出身の志村美幸さん(20)もその一人。東京・蒲田にある日本工学院専門学校のマンガ・アニメーション科で、背景美術を学んでいる。
 幼いころから絵画や版画が得意だった。中学生の時、アニメの背景の美しさに魅せられ、美術の道へ進むことを決意。八戸工業大第二高の美術コースで学び、「好きなことを将来の仕事にしたい」と卒業後に上京、専門学校に入った。
 アニメの背景制作は、基本的にパソコンを使っての作業。高校では油絵が中心だっただけに、慣れるのに苦労した。平日は学校の授業や実習をこなし、帰宅してからさらにパソコンと“格闘”することもしばしば。休日もアニメ鑑賞や美術館巡りなどに充てる。
 忙しい日々だが、「アニメの第一線で活躍する人と会えるし、たくさんのことを経験できて楽しい」。都会の学生生活は刺激的で、やりがいがある。
□   □
 通って間もなく2年になる専門学校は、今春に卒業予定。昨夏から始めた就職活動では、背景を専門に扱う都内のアニメ制作会社に内定した。
 現在は学校でアニメの卒業制作に取り組むほか、週に2回ほど内定先の会社へ足を運び、研修などに励む。仕事現場のピリッとした雰囲気に緊張しながらも、社会人の第一歩を踏み出す準備を着々と進めている。
 目標は「早く仕事を覚えて美術監督になること」。慣れ親しんだ地元は好きだし、いずれは帰りたい―という気持ちもあるが、それは未来の話。今は選んだ道を真っすぐに進み、自分がどこまでできるか、実力を試すつもりだ。
 東京で桜が咲くころ、志村さんの夢も花開く。
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 悩んだ末、好きなことを極めようと八戸聖ウルスラ学院高に進学した2人の高校生がいる。おいらせ町の音楽科3年奥平光音さん(18)と三沢市の英語科2年龍見怜那さん(18)だ。
 奥平さんは母や姉の影響もあり、幼いころから音楽と深く関わってきた。高校受験では公立も併願して合格。どちらに進むべきか最後まで迷ったが、「好きな気持ちにうそはつけない」と、音楽を学ぶ環境の整っているウルスラに決めた。
 世界の貧困問題に関心がある龍見さんには、「高校のうちに英語を完璧にし、大学で別の言語を学びたい」という思いがあった。私立は親の負担も大きく、寸前まで公立も考えたが、留学もできるウルスラに魅力を感じ、頭を下げて「私立一本」をお願いした。
 奥平さんの将来の夢はミュージカル女優になること。最近はオペラにも興味があり、「幅広いジャンルで活躍できるようになりたい」と力を込める。卒業後は大学へ進み、さらに技術と感性を磨くつもりだ。
 龍見さんは非政府組織(NGO)に参加し、世界をこの目で見て途上国を支援するのが夢。親への感謝を忘れず、「将来に少しでも近づく努力をすることで、恩返しがしたい」と話す。
 音楽と英語の“近道”を選択した2人。熱い視線の先に、描く未来をしっかりと捉えている。
 (第5部終わり)

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