ふるさと幸福論:(26)ブランド化 必然性大切(2016/05/30)
デーリー東北

ふるさと幸福論 〜北奥羽の未来像〜
第7部 地方にエール

(26)ブランド化 必然性大切(2016/05/30)

トリッピース執行役員・加藤小也香さん
―加藤さんはSNSなどで八戸地域の魅力をアピールしています。その理由は?
 私は八戸のことを「持っている観光資源の豊富さ」と「その知名度」のギャップが日本一大きい地域だ、と思っています。初めて八戸を訪れたのは2013年の暮れ。東日本大震災の被災地の企業関係者を取材するため伺ったのですが、変革の気質を持った20〜40代の方が多くいるなあと感じました。八戸ブイヤベースフェスタを企画した市内の水産業界の若手有志の人たちがその象徴です。
 そして、県外にまだ知られていない地域資源が「これでもか」というくらいある。それも観光客のための資源ではなく、地元の人たちが利用している。「若手の人材」「ここにしかないと言える地域資源の多さ」の二つで「八戸すげー」です。

―いまの地方の状況をどう見ていますか。
 独自の個性がなくなりつつあると感じます。同時に地域の絆も失われているように見えます。例えば、郊外型商業施設や全国展開している書店が進出してくれば便利になります。その一方で、昔からあった地域の商店が一つ一つ消えていく。「きょうはあそこのおじいちゃん来ないけど元気かしら?」という会話もなくなり、地域コミュニティーが薄れる。便利になる裏側で起きることを恒常的に語ることが必要なのではないかと思います。

―各地で地域ブランドを築く取り組みが盛んです。何が大切ですか。
 成功事例を見ると、表面的でなく「地域の本質」を見抜いているかどうかで成否が分かれているように感じます。移住に関しても、やみくもに「わがまちに来てくれ」ではなく、「私たちはこういうまちにしたい。だからこういう人が必要だ」とリアルに定義する地域は成功しています。
 ブランド化も、その地域の中で必然性があるか―ということが重要ではないでしょうか。例えば6次化産業でジャムやピクルスを作る地域はたくさんある。駄目とは言わないが、本当に必然性があるのかどうか。その点、ブイヤベースフェスタは八戸だからこその必然性があります。地元の魚介類を使い、地元の料理人が作るので長く続けられるし、他の地域はまねできない。

―東京と地方の関係、どうすれば「ウィンウィン」になれますか。
 大勢の観光客を一度に来させようとするのではなく、リピーターを増やすことが大切です。地縁がなくても、例えば「在東京八戸人」と自ら名乗るような人が増えれば、贈答品は八戸、ふるさと納税は八戸、休暇は八戸、いずれ移住の可能性もないわけではありません。
 薄く広くではなく、関係性を濃くすることに力を入れる。そのためには「どんな人にその地域を好きになってほしいか」という明確な定義、ブランディングの方向性が必要だと思います。地域ごとに「固有の匂い」を持ってほしいですね。高度経済成長期のように均一のものを効率よく大量に生産する時代ではありません。趣味嗜好(しこう)が多様になっているので、“とがって”ブランド化していかなければならないと考えます。
 あと、外から発見してもらうって大事です。私的には、館鼻岸壁の朝市をもっと熱くアピールしてもいい。まさに日本一ですよ。

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