ふるさと幸福論:(28)街歩き 時代にフィット(2016/06/01)
デーリー東北

ふるさと幸福論 〜北奥羽の未来像〜
第7部 地方にエール

(28)街歩き 時代にフィット(2016/06/01)

弘前路地裏探偵団・鹿田智嵩さん
―鹿田さんはどうして弘前路地裏探偵団を立ち上げ、街歩きの活動を始めたのですか?
 弘前路地裏探偵団には、「観光ガイドブックに載っていない場所を見せる」という大きなテーマがあります。街の等身大の姿である路地裏を見れば、どんな気質のどんな人々が住んでいるかが分かる。こういうのを観光につなげたいと思い、活動を始めました。
 ある時、弘前を訪れた若者から「街を散歩すると、くねくね曲がった道の先に突然、古い建物が現れたりして楽しい」と言われ、これだと思いました。観光名所でなくても地元の人々が愛してやまない場所を、街歩きコースにしようと考えたんです。
 探偵団という名前の通り、幼い頃に日が暮れるまで探偵ごっこをしたようなノリで街を案内したい。だからコスプレをするなどして、遊び心を加えています。

―観光で地元を盛り上げるにはどんな取り組みが必要でしょう。
 観光は時代とともに、ハコモノを造って起爆剤にする―という旧来の流れから、「あるもの生かし」といった概念に変化しています。自分たちの街をもう一度見詰め直し、そこから物語を発見して磨き上げよう、というものです。
 そういう意味でも、街歩きはこれからの時代にフィットしています。観光客は自分の街にないものを見聞きし、体験したくて旅に出る。住み慣れた地元の人々は気にも留めない、その街の「匂い」みたいなものを知りたくて訪れるんです。
 街歩きはさらに、ガイド役になる地元住民が自分の街を勉強するきっかけにもなります。地元特有のものは何なのか、観光客は何を求めて訪れるのか。これらに気付く「再発見」の効果があるので、観光ルートを商品化する目的でなくても、やる価値がありますよ。

―青森ならではの隠れた魅力ってありますか。
 県の観光資源と言えば、豊かな自然などさまざまあるけど、究極的には「人」でしょう。人に会いに行くツーリズムを実現できる可能性があると思います。
 観光客がこの地域に暮らすあくの強い人々と友達になり、再会する旅みたいなものを提案したいです。そして、人と人が触れ合うコンテンツの一つとして街歩きがあればいい。人を生かした観光はチャンスがあると考えます。
 最近は都会の若者が街歩きのリピーターになるケースも多いです。私は彼らも観光ターゲットとして大切にしています。すると「友達から『楽しかった』と勧められて来た」など、口コミで人の輪が広がる。アナログ的なやり方で時間はかかるが、思いが乗っかっているので絶対に強いです。

―若者が地元の良さを知り、楽しんで暮らすにはどうしたらいい?
 昔であれば、私たちのように大の大人が探偵の格好をして街を歩くことなんてなかったし、やれば色眼鏡で見られていたでしょう。探偵団が誕生して7年目になりますが、実際、最初の頃はそんな感じでした。
 ただ、やり続けていたら、今では街の人々も応援してくれるようになりました。将来を担う若者には「出るくいは出てもいい」ぐらいに考え、やりたいことにどんどん挑戦してほしい。もし地元が面白くなければ、自分たちで面白くすればいい。信念を持って行動すれば、もっともっと楽しい世界が広がりますよ。

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