政のカタチ 青森から見る「0増6減」
デーリー東北

政のカタチ 青森から見る「0増6減」
第4部 「動き出した新区割り」

 「1票の格差」の是正に伴い、4から3に削減された青森県内小選挙区での戦いが始まった。

(下)青森3区(2017/10/06)

新3区に編入された五所川原市と北郡で支持拡大を目指す両陣営(写真はコラージュ。左側は自民関係者の会合であいさつする木村次郎氏=左。右側は升田世喜男氏と街頭演説に立つ山内崇氏=左)
 自民党衆院議員の木村太郎氏が在任中に死去したことに伴い、予定されていた旧青森4区の補欠選挙。木村氏の弟で自民新人の次郎氏(49)、希望の党新人の山内崇氏(62)の両陣営は既に動きだしていたが、突然の解散で戦いの舞台が新3区に移り、戦略の見直しを迫られた。
 2014年の前回衆院選で、旧4区は太郎氏が山内氏に約4万票以上の差をつけて勝利した。そこから多くの市町村が引き継がれる新3区だが、青森市浪岡地区が抜け、五所川原市と北郡が新たに編入された。
 解散直前の9月中旬まで補選を意識して準備を進めてきただけに、両陣営には焦りの色もにじむ。
 強固な地盤と共に「兄の遺志を継ぐ」と“弔い合戦”に臨む木村陣営と、「退路を断って戦う」とする山内陣営。共産党新人の高柳博明氏(47)、幸福実現党新人の三国佑貴氏(32)も出馬する。
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 「まさに兄弟分。これからの北五地域の思いは、升田さんと一緒に受け継いでいく。私にとってはラストチャンス」
 4日夕、山内氏は民進前職で、希望から出馬する升田世喜男氏(60)と共に、五所川原市の大型商業施設前で声を張り上げた。
 同市をはじめ北五地域の4市町は升田氏の地元。前回衆院選の旧1区では、4市町全てで升田氏の得票率が自民候補を上回った。
 山内氏が大票田の弘前市などで強固な支持基盤を持つ相手陣営と対峙(たいじ)するには、北五地域の“升田票”を確実に引き継ぐことが欠かせない。升田氏も民進県連の幹事長を務めた山内氏の手腕を評価し、「どうか支援してほしい」とボルテージを上げた。
 解散直前に急浮上した民進と希望の合流により、共産、社民との野党共闘が破綻した影響も大きい。3党連携が実現すれば、特に弘前市などで共産票が後ろ盾になっただけに、陣営幹部は「候補者調整を含め(共産との)協議はいいところまでいっていたのに」と複雑な表情を浮かべる。
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 「やっと補選の態勢を整えたと思いきや、想像もしない総選挙。正直、後援会づくりが間に合わない」
 9月30日、五所川原市内のホテル。新3区に編入された同市と北郡の自民支部合同役員会で、選対幹部が頭を下げて協力を求めた。
 選挙初挑戦の次郎氏にとって、知名度向上が目下の課題。旧4区を中心に市町村議会単位で次々と支援議員団を結成しているが、新たな選挙区での戦いに陣営内の焦燥感は消えない。
 会合で重鎮県議は「勝つためには支部や市町村長、議会が一体で戦わなければ」と引き締めを図る。次郎氏自身も「母が五所川原出身。私には五所川原の血が流れている」と訴える。
 北五地域は太郎、次郎両氏の父で、前知事の守男氏が衆院選の中選挙区時代に戦った地盤と重なり、長年にわたって培った組織力を生かした戦いをにらむ。
 前回維新から出馬して比例東北ブロックで復活当選した升田氏の経歴も踏まえ、陣営関係者は「升田氏の得票が相手にそのまま流れるとは思わない。そこがチャンス」とも指摘する。

政のカタチ アーカイブ

第1部 「1票の価値」

 1票の格差是正に向け、「衆院選挙区画定審議会」は月内にも新たな区割り案を首相に勧告する。人口比例に基づく見直しによって、地方の議席は減り続けるのか。変わる「政(まつりごと)のカタチ」。その周辺を探る。

第2部 「変わる“地元”」

 衆院選挙区画定審議会(区割り審)が19日、小選挙区定数を「0増6減」する区割り改定案を安倍晋三首相に勧告した。選挙区が変わることを、有権者はどのように受け止め、行動しようとしているのか。

第3部 「政治の思惑」

 衆院の区割りを見直す公選法改正案は9日に成立する。新区割りは7月16日にも施行される見通しだ。青森県内の政治関係者の動きを追った。

第4部 「動き出した新区割り」

 「1票の格差」の是正に伴い、4から3に削減された青森県内小選挙区での戦いが始まった。

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