まつり再考:第1部(3)【観光の視点】首都圏の認知度課題(2016/10/17)
デーリー東北

八戸三社大祭 まつり再考
第1部 開催日程

(3)【観光の視点】首都圏の認知度課題(2016/10/17)

八戸三社大祭の前夜祭(左)と青森ねぶた祭開幕初日(右)。ねぶたを含め、東北地方の夏祭りの開催日程は集中している
 東北新幹線大宮―盛岡間の開業を契機に、東北地方各地の夏祭りと連動する形で八戸三社大祭が現行の日程になったのが1982年。それから24年、2002年の東北新幹線八戸開業後の06年に、八戸市が首都圏在住者を対象に実施した観光資源認知度調査では、厳しい結果が示された。
 北東北の祭りの認知度で三社大祭は6・3%と低迷。「ねぶた祭」(95・2%)や「秋田竿灯(かんとう)」(57・0%)に大きく引き離され、首都圏に浸透し切れていない実態が浮き彫りにされた。
 最近では14年、北海道、東北地方と首都圏に暮らす男女を対象に、市が民間に委託して八戸観光プロモーション基礎調査を実施。三社大祭を「よく知っている」「だいたい知っている」「聞いたことがある」を合わせた認知度は44・4%だった。
 調査対象が異なるため単純比較はできないが、観光振興の視点で見た場合、認知度は上がってはいるものの、さらなる向上が引き続いての課題といえる。
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 誘客を担う旅行業界に、三社大祭はどう映っているのか。東北の夏祭りに詳しい大手旅行会社のある社員は語る。
 「東北の夏祭りツアーは、やはり青森ねぶた祭と秋田竿燈まつりが中心となる。八戸三社大祭は素晴らしい祭りだが、どうしても認知度が足りず、現状では単体のツアーなどは難しい」
 現在の開催日程は、三社大祭が7月31日の前夜祭で開幕し、8月4日の後夜祭までの5日間。青森ねぶた祭は8月2〜7日、秋田竿燈まつりは8月3〜6日で、三社大祭の中日以降と重なっている。
 前夜祭とお通りの2日間は、催しの連動により観光客を呼び込める可能性がある一方、中日以降は認知度の高いねぶたと竿燈に関心が集まる傾向にあるという。結果として、一部の祭り関係者からも「かえって三社大祭の存在感が薄れているのではないか」といった声が上がる。
 近年の国内旅行は規模の大小に関係なく、その土地ならではの「本物」を見たい―との志向が高まっているとされる。この社員は「だからこそ、三社大祭の本質の魅力を高めてPRすべきではないか」と強調する。
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 「三社大祭の開催時期はどこのホテルもほぼ満室状態。ただ、東北各地の夏祭りを巡る通過点≠ニなっている側面もある」
 八戸市内のホテル関係者は、この時期の利用客が、必ずしも三社大祭を目的としていない、との見方だ。実際、別の夏祭りを目的に訪れたツアー客が宿泊した際、初めて三社大祭の存在を知り、慌てて見に行ったり、祭り期間に間に合わずに落胆したりするケースが度々あるという。
 「8月上旬は東北の夏祭りが集中しているため、仮に三社大祭が開催されなくても利用客が訪れるだろう」と指摘。日程を後ろ倒しにする議論が浮上している点について「利用客を2回誘致するチャンスになり得る」と期待感を示した。

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