まつり再考:第4部(3)【独自の誘客】夏祭りツアーに影響も(2017/06/26)
デーリー東北

八戸三社大祭 まつり再考
第4部 日程を考える

(3)【独自の誘客】夏祭りツアーに影響も(2017/06/26)

右から「弘前ねぷたまつり」「青森ねぶた祭」「八戸三社大祭」と並んだ観光PRポスター。青森県内や東北各地の夏祭りの流れから外れた場合は、独自の誘客が不可欠だ=23日、JR八戸駅
 8月1日に八戸三社大祭の「お通り」を観覧席で堪能して、八戸市内のホテルに1泊。次の日は津軽地方で観光し、夜は青森市で青森ねぶた祭を満喫。最終日は十和田湖を経由し、JR八戸駅から新幹線で帰宅の途へ―。
 ある大手旅行会社が企画している、首都圏発着のツアーの行程だ。東北各地で夏祭りがたけなわとなる7月下旬から8月上旬にかけては、二つ以上の祭りを組み合わせて巡るツアーが一般的。三社大祭の日程が変更となり、その流れから外れた場合、独自の誘客が不可欠となる。
 関係者が新たな宣伝材料として期待しているのが、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産への登録だ。登録後初めて迎える今年の祭りは、各旅行会社や市などが記念ツアーや観光パンフレットなどでアピール。八戸観光コンベンション協会によると、有料観覧席の予約は例年よりペースが速く、5月下旬には全席がキャンセル待ちになるなど、「注目度の高さがうかがえる」という。
 無形文化遺産に登録された三社大祭など全国33件の行事で、観光面の連携を模索する動きも出てきた。岐阜県大垣市が主導した「山・鉾(ほこ)・屋台行事観光推進ネットワーク」は、八戸市を含む13市の観光振興の行政担当者が参加し、5月に発足した。
 「全国にまたがるので、どんな企画ができるのか未知数な部分もあるが、知恵を出し合って来年以降につなげていきたい」。ネットワークの取り組みが具体化するのはまだ先だが、八戸市観光課は地域の枠組みを超えた新たな連携に期待を込める。
◇   ◇
 民間からは、祭りに依存し過ぎない、新たな観光の形を模索すべきだ―との提案も出ている。
 着地型の旅行商品などを手掛けるACプロモート(八戸市)の町田直子代表は「(登録により)これまでと比べて露出度は高くなるが、全国の祭りの中で選んでもらわないと意味がない」と指摘。誘客に必要な要素として(1)地元の他の観光資源と組み合わせること(2)地元の人が祭りに懸ける熱い思いを発信すること―を挙げる。
 目指すべき方向性は、祭りの伝統や価値に加え、地域性を強調した戦略だと考える。「八戸ならではの暮らしぶりや歴史の中で培われてきたものを前面に出して、『ストーリー』として売り出すべき」と力を込める。
 「夏祭りが重なる“競争相手”がいない時期に日程を移すのは、狙いとしてはあり」。ある大手旅行会社の社員は、東北の他の夏祭りと一線を画した売り込みを、好機とみる。
 一方で、祭りは地域を知る一助にすぎない―とも。「どのようにして年間を通じて人を呼び込むかという視点では、祭りと地域資源を組み合わせ、青森県南部地方での滞在時間を増やす工夫も必要だ」と問題提起する。

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