まつり再考:第4部(4)【参加者確保】土日開催求める声(2017/06/27)
デーリー東北

八戸三社大祭 まつり再考
第4部 日程を考える

(4)【参加者確保】土日開催求める声(2017/06/27)

「ヤーレヤーレ」の掛け声で山車を引く八戸三社大祭本番。期間中に参加する大人の数が減る中、関係者は参加者の確保に向け議論を重ねている=2016年8月1日(写真と本文は関係ありません)
 「『ぜひもう1日やりたい』という山車組からの声もあり、実現した。市民の皆さんや県外からの観光客の方にも楽しんでもらいたい」
 例年7月31日〜8月4日の八戸三社大祭で、今年初めて8月5日に開かれる「記念祭」。“特別延長”が決定した5月、三社大祭運営委員会の大黒裕明会長は期待感をにじませた。
 今年は月曜日に開幕し、5日間全てが平日となる日取りだ。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されてから初の節目の祭りでもあり、山車組や観光関係者、市が中心となって検討を重ねてきた。
 週末を絡めることで、観光客の誘客のみならず、市民の幅広い参加につなげる狙いがある。
◇   ◇
 開催日程を巡っては、時期をどうするかという視点に加え、土日を含めてはどうか―という議論がある。背景にあるのは、子どもだけでなく、祭り当日に山車組に参加する大人が減っている現状だ。
 運行を支える引き子、山車づくりの主役である制作者…。祭り期間中の休暇について勤務先に配慮してもらえるよう、運営委と「はちのへ山車振興会」は連名で要請文を作成。各山車組のスタッフは、それを会社などに提出している。ただ、「5日間全ては休めない人もいる」のだという。
 はちのへ山車振興会振興アドバイザーの中里明光さんは「なかなか休みづらかったり同僚に気を遣ったりと、心情的な負担もあると聞いている」とした上で、「週末の方が休みを申請しやすいという意見も出てきている」と説明する。
◇   ◇
 一方で、週末に合わせた開催に疑問を呈する声もある。
 三社大祭はおがみ、長者山新羅、神明宮の3神社と関わりが深い。おがみ神社の坂本博史権禰宜(ごんねぎ)は「それぞれの神社で日にちに由来する行事が組まれている。曜日ありきの日程に変更することで支障が生じるのでは」と指摘。「その時々で異なる事情によって日程変更がなされてきた。『時代に合った行事に』というのも理解できるが…」と伝統を重視する必要性も訴える。
 山車組関係者は「門付け」への影響を懸念する。門付けで受け取る金品は、山車組の資金源として大きな比重を占める。ただ、病院や金融機関などは平日しか受け付けないため、土日は不都合が生じるという意見もある。
 日程を巡る議論は始まったばかり。八戸三社大祭山車祭り行事保存会の小笠原修会長は「祭りを維持し、伝えていくためには、参加者の維持が大切な要素となる」との認識を示す。
 ただ、日程の在り方を定めるためには、祭りが抱える課題の解消、歴史と伝統の保持など、さまざまな要因を踏まえて検討する必要がある。「担い手だけで考えるのでは限界がある」として、幅広い市民の参画を模索していく考えだ。
 (第4部終わり)

PR

  •  47NEWSは47都道府県52新聞社のニュースと共同通信ニュースを束ねた総合サイトです。
  •  全国の1,300を超えるショップと47都道府県の地方新聞社が一緒になって活動をしています。青森の“おすすめ”はこちらから。
  •  家族や友だちといっしょに記事を読み、感想・意見などを書いて記事とともに応募するこのコンクールは、「思考力・判断力・表現力」を重視する学習指導要領の理念も念頭に置いた企画です。。
  •  共同通信PRワイヤーは共同通信グループのプレスリリース配信サービスです。

  •  広告ビジネスに携わる方々に「新聞」と「新聞広告」の特性をご理解いただくことを目的として運営しています。
  •  自分に合った読み方を診断してみよう。きっと新聞の読み方が変わるハズ?

  •  日本で唯一の「ナショナル・プレス・クラブ」です。人々の「知る権利」に資するジャーナリズム活動の拠点です。