八戸三社大祭 まつり再考
デーリー東北

八戸三社大祭 まつり再考
第4部 日程を考える

 毎年7月31日〜8月4日に開かれている八戸三社大祭。日程を巡り、関係者は▽現行のまま▽8月20日前後▽9月初旬―の3案で検討を進めている。日程変更に伴う影響を探る。

(4)【参加者確保】土日開催求める声(2017/06/27)

「ヤーレヤーレ」の掛け声で山車を引く八戸三社大祭本番。期間中に参加する大人の数が減る中、関係者は参加者の確保に向け議論を重ねている=2016年8月1日(写真と本文は関係ありません)
 「『ぜひもう1日やりたい』という山車組からの声もあり、実現した。市民の皆さんや県外からの観光客の方にも楽しんでもらいたい」
 例年7月31日〜8月4日の八戸三社大祭で、今年初めて8月5日に開かれる「記念祭」。“特別延長”が決定した5月、三社大祭運営委員会の大黒裕明会長は期待感をにじませた。
 今年は月曜日に開幕し、5日間全てが平日となる日取りだ。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されてから初の節目の祭りでもあり、山車組や観光関係者、市が中心となって検討を重ねてきた。
 週末を絡めることで、観光客の誘客のみならず、市民の幅広い参加につなげる狙いがある。
◇   ◇
 開催日程を巡っては、時期をどうするかという視点に加え、土日を含めてはどうか―という議論がある。背景にあるのは、子どもだけでなく、祭り当日に山車組に参加する大人が減っている現状だ。
 運行を支える引き子、山車づくりの主役である制作者…。祭り期間中の休暇について勤務先に配慮してもらえるよう、運営委と「はちのへ山車振興会」は連名で要請文を作成。各山車組のスタッフは、それを会社などに提出している。ただ、「5日間全ては休めない人もいる」のだという。
 はちのへ山車振興会振興アドバイザーの中里明光さんは「なかなか休みづらかったり同僚に気を遣ったりと、心情的な負担もあると聞いている」とした上で、「週末の方が休みを申請しやすいという意見も出てきている」と説明する。
◇   ◇
 一方で、週末に合わせた開催に疑問を呈する声もある。
 三社大祭はおがみ、長者山新羅、神明宮の3神社と関わりが深い。おがみ神社の坂本博史権禰宜(ごんねぎ)は「それぞれの神社で日にちに由来する行事が組まれている。曜日ありきの日程に変更することで支障が生じるのでは」と指摘。「その時々で異なる事情によって日程変更がなされてきた。『時代に合った行事に』というのも理解できるが…」と伝統を重視する必要性も訴える。
 山車組関係者は「門付け」への影響を懸念する。門付けで受け取る金品は、山車組の資金源として大きな比重を占める。ただ、病院や金融機関などは平日しか受け付けないため、土日は不都合が生じるという意見もある。
 日程を巡る議論は始まったばかり。八戸三社大祭山車祭り行事保存会の小笠原修会長は「祭りを維持し、伝えていくためには、参加者の維持が大切な要素となる」との認識を示す。
 ただ、日程の在り方を定めるためには、祭りが抱える課題の解消、歴史と伝統の保持など、さまざまな要因を踏まえて検討する必要がある。「担い手だけで考えるのでは限界がある」として、幅広い市民の参画を模索していく考えだ。
 (第4部終わり)

八戸三社大祭 まつり再考 アーカイブ

第1部 開催日程

 約300年前、八戸の先人が豊穣を願って始めた八戸三社大祭。年内に見込まれるユネスコ無形文化遺産の登録をにらんだ動きも相まって、祭り本来の意義や価値を見詰め直す機運が高まっている。本紙連載「まつり再考 八戸三社大祭」の第1部では、秋祭りから夏祭りになった背景や、日程繰り下げを望む声が上がる理由など、開催日程について考える。

第2部 無形文化遺産登録

 八戸三社大祭を含む全国33件の祭りで構成する山・鉾・屋台行事が、ユネスコの無形文化遺産に登録された。これを契機に三社大祭の魅力を見直し、さらなる発展につなげるにはどんな取り組みが必要なのか。第2部では、登録直後の開催となった秩父夜祭をはじめ、全国の祭りの事例も参考にヒントを探る。

第3部 山車小屋の現状

 約300年の歴史を誇り、昨年12月にはユネスコ無形文化遺産に登録された八戸三社大祭。開催日程を巡る議論とともに、山車制作場所の確保が大きな課題となっている。各山車組の制作拠点が失われれば、祭りの継承も困難になりかねないからだ。第3部では、山車小屋の現状を探る。

第4部 日程を考える

 毎年7月31日〜8月4日に開かれている八戸三社大祭。日程を巡り、関係者は▽現行のまま▽8月20日前後▽9月初旬―の3案で検討を進めている。日程変更に伴う影響を探る。

PR

  •  「デーリー東北」の販売店で組織するデーリー東北販売店会が、地域に密着したニュースや行催事などを紹介します。
  •  47NEWSは47都道府県52新聞社のニュースと共同通信ニュースを束ねた総合サイトです。
  •  全国の1,300を超えるショップと47都道府県の地方新聞社が一緒になって活動をしています。青森の“おすすめ”はこちらから。
  •  家族や友だちといっしょに記事を読み、感想・意見などを書いて記事とともに応募するこのコンクールは、「思考力・判断力・表現力」を重視する学習指導要領の理念も念頭に置いた企画です。。
  •  共同通信PRワイヤーは共同通信グループのプレスリリース配信サービスです。

  •  広告ビジネスに携わる方々に「新聞」と「新聞広告」の特性をご理解いただくことを目的として運営しています。
  •  自分に合った読み方を診断してみよう。きっと新聞の読み方が変わるハズ?

  •  日本で唯一の「ナショナル・プレス・クラブ」です。人々の「知る権利」に資するジャーナリズム活動の拠点です。